2015年6月10日水曜日


劉寒吉の遺作「山河の賦」を読んだ。
小倉藩の最期が時系列的に克明に描かれている。主人公は小倉藩最期の家老「島村志津摩」である。高杉晋作、山縣有朋らに率いられた長州藩の大軍が小倉を攻め、小倉軍は小倉城を自焼して田川の金辺峠(きべとうげ)へと撤退する。しかし、島村志津摩を頂点とする小倉藩のもののふ達は義を掲げて長州の大軍に対抗する。市井の人々もこれに従じて小倉の各地で死闘を展開した。小倉藩士であった私の祖先もかくあったかと感慨深く、この本を読んだ。

清水観音の地は一旦田川へ退いた志津摩らが小倉城に残された藩主・小笠原忠幹の遺骸を奪還すべくここ清水山に本部を置いた。
清水観音は小笠原藩ゆかりの場所でもある。
ここを始めとして島村志津摩の足跡を訪ねてみたいと思っている。





© Tadashi Nishimura(西村 忠)

 
Toggle Footer